友達とか家族とか同じ病気の人に時々聞かれる・・・
「手術して良かった?」
私はまだこれに答えることが出来ない。
「良かった」とも「良くなかった」とも思わない。
同じ病気の人に手術を勧める気も、止める気もさらさらない。
私自身も手術前に同じ病気で手術した人と知り合ったけれど
「手術して良かったですか?」と問いかけた事がない。
ただ・・・その必要性について・・・は考えた時もあるし、いまだに考える時がある。
私は20年この病気と付き合ってきて、「早く」と思った事がなかった。
焦りもなかった。死ぬほどの事はないと思ってた。
「ヤバイ?」と思った事は多々あったけれど、それでも生きてきた。
自分なりに普通に。
けど、手術してから、その「普通」と言う事がいかに幸せな事だったと・・・改めて知った。
今でこそ、その普通に近づきつつあるし、平和だけど、一時はどうなるんだろう・・・
って恐怖心も味わった。
「こんな事なら・・・」って思ったりもした。
そんな私に良かったか?と聞かれても、答えなんか出るはずがない。
過去として扱うにはまだ日が浅い。
ただ言えるなら・・・
声を失う位ならバセのままでいい。
命を失う位なら声を失ってもいい。
生きていけるなら今のままでいい。
人それぞれ天秤にかけるものの重さは違う。
ただ病気が治った=100%幸せっていう方程式はどこにもない。
それが今の私の答え。
「これで良かった」って言える日は、ずっと先かもしれないし、明日かもしれない。