このブログを初めて1年ちょっと・・・。
最初の頃は忍者ではなく違う所ではじめ、意味もわからずコメント欄も開放していましたが、
ある日何だか病気の事について何かを意見されるのが怖くなってコメント欄を閉じました。
HPにあったBBSにも心無い書き込みや、ちょっとした事件もあったのが大きな要因でしたが。
自分の中で手術が終わるまでは、コメント欄を開放する事はしないと決めていました。
その後しばらくしてからコメント欄を開放しました。
それまで、同じ病気の人はもちろん違う病気の人と交流を持つことなんて
全く考えていなかったのですが、コメントを頂いたり、後遺症やなんやかんやあったりで
色んな方のサイトにお邪魔する機会が増えました。
ただ、そんな中でも私は病気に限らず「暗いサイト」には全く興味がありません。(今も)
それはずっと変わらない思いなのですが・・・
マイナスな事ばかりの文章は、自分にとってもマイナスだと思っているからです。
だから、『前向き』じゃないサイトには行きたくないし読みたくない!などとと言い切って
一時波乱を生んだこともあったのですが(笑)
病気になると、時に感情的になることや後ろ向きになることは必ずあるのですが、
それが「いつも」だと、それを吸収してしまいそうな気がして嫌なのです。
(・・・また何人かをまた敵に回してますか?)
そんな中、ブログ上で色んな「前向き」な方と知り合っていくうちに、自分の中にも
色んな感情も芽生え、自分がとてもちっぽけに思えた事も多々あります。
ものすごく励まされている・・・と日々感じます。
語弊があるかもしれませんが、私程度の病気の方は五万といる・・・
もっと、もっと、もっと辛くても頑張っている人がいる事・・・それが何よりの励みになる・・・
というか・・・
うまく言えませんが・・・
だから、辛い時も
「いいや・・・もっと辛い人はいっぱいいる!だからこんな位平気だ!頑張ろう!」
そんな風に思えるようになった自分がいます。
このブログでももちろん泣き言もほざいていますが・・・それでも気持ちはいつもそこに戻ります。
過去にも書いていますが退院して・・・正確には手術して・・・
【普通】と言うことがいかに幸せなことかという事を思い知りました。
多分、病気の種類にかかわらず、それまでと違う何かを経験した方はきっと
その思いを一度は感じられたと思います。
その【普通】がいかに大切なことか・・・今また考えてしまっているのですが・・・
そう思ったのは、Shiyohさんのブログから、お邪魔した「れひさん」のブログでした。
31歳で卵巣がんになられ、9月7日33歳で旅立たれました。
私は旅立たれた後にこの方を知ったのですが、
もっと早く出会いたかったな・・・と言うのが、この方のブログを読んだ感想です。
自分の気持ち、家族への気持ち、友人や彼への気持ち・・・
最後まで持ち続けた希望・・・そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。
違う病気だけれど、彼女の一言一言で励まされている、励まされるであろう人がきっと
すごくたくさんいると思います。
今はその思いを妹さんが引き継がれていますが、自分に・・・、
そして同じ病気で悩んでいる人達、違う病気で悩んでいる人達に・・・
彼女のブログから引用させてもらいます。
2006-05-03
自分の病気とき合う勇気、自分の病気を受け入れる勇気。
必ず治してみせるという希望、病気に関わらず幸せになるという希望。
ゆっくりと時間をかけても、人と比べずに焦らないという忍耐。
2007-01-01
しないで後悔するより、思い切って行動する。
だめだったらまた立ち止まればいいし。
でも焦らずにゆるゆると。
1歩進んで立ち止まって、2歩進んで休んで、3歩進めるようだった4歩進んでみて、
でも疲れたら休んで。
がんばりすぎない。 でも「気持ち」はだらけない。
あきらめない!
そんな一年を過ごしたいと思っています。
そして、
希望をもつこと。
自分の可能性を自分で否定しないこと。
・・・永遠のテーマです。
ご冥福を心よりお祈りします。
友達とか家族とか同じ病気の人に時々聞かれる・・・
「手術して良かった?」
私はまだこれに答えることが出来ない。
「良かった」とも「良くなかった」とも思わない。
同じ病気の人に手術を勧める気も、止める気もさらさらない。
私自身も手術前に同じ病気で手術した人と知り合ったけれど
「手術して良かったですか?」と問いかけた事がない。
ただ・・・その必要性について・・・は考えた時もあるし、いまだに考える時がある。
私は20年この病気と付き合ってきて、「早く」と思った事がなかった。
焦りもなかった。死ぬほどの事はないと思ってた。
「ヤバイ?」と思った事は多々あったけれど、それでも生きてきた。
自分なりに普通に。
けど、手術してから、その「普通」と言う事がいかに幸せな事だったと・・・改めて知った。
今でこそ、その普通に近づきつつあるし、平和だけど、一時はどうなるんだろう・・・
って恐怖心も味わった。
「こんな事なら・・・」って思ったりもした。
そんな私に良かったか?と聞かれても、答えなんか出るはずがない。
過去として扱うにはまだ日が浅い。
ただ言えるなら・・・
声を失う位ならバセのままでいい。
命を失う位なら声を失ってもいい。
生きていけるなら今のままでいい。
人それぞれ天秤にかけるものの重さは違う。
ただ病気が治った=100%幸せっていう方程式はどこにもない。
それが今の私の答え。
「これで良かった」って言える日は、ずっと先かもしれないし、明日かもしれない。